〜ヘリコプター『撃墜』〜

湾岸戦争においてF-15E唯一の撃墜記録はヒューズ500ヘリコプターの撃墜でした。しかし、自慢のサイドワインダーや、スパローを使っての撃墜ではありません。となると…機関砲か!?と思われるかもしれませんが残念ながら機関砲での撃墜ではありません。

1991年2月14日の事です。ストライクイーグルがスカッドハンティングの真っ最中にホバリング中のイラク軍ヒューズ500ヘリコプターを発見しました。
AWACSから攻撃せよとの命令を受けたF-15E、しかし低空でホバーしているヘリコプターを攻撃するのは危険であり、容易ではありません。そこでパイロットとWSOはとんでもない事を始める事になります。

ナニをどう考えたのかLANTIRNでヒューズ500をロックオンし、なんとレーザー誘導爆弾投下準備を始めました。スカッドハンティングの真っ最中ですから自衛用の対空ミサイルにレーザー誘導爆弾をてんこもりしています。熱放射の少ない小型なヒューズ500をサイドワインダーで撃墜するのは不可能と判断したのでしょうか?

ホバリングで空中停止中のヘリコプターといえ、飛行中の航空機には違いありません。誘導爆弾なんて命中するはずが…と、普通は思いますが…
なんとLGB-10ペイブウェイIIレーザー誘導2000ポンド爆弾は見事にヘリコプターを撃墜しました!!!
重さ90kg足らずのサイドワインダーにすら直撃すれば木っ端微塵にする威力があるのですから10倍の900Kgにもなる爆弾を食らったヒューズ500...かわいそうな事この上なしです。上の写真はGBU-10。とても飛行機を撃墜できる兵装には見えません…

ただ、当方の所持している資料では、それが直撃によるものなのか近辺に着弾して強烈な爆風を受けて撃墜されたのかという事は書いてありませんでした。事実がわかり次第追記したいと思います。


ちなみにGBU-10は兵装紹介にあるGBU-12/16ペイブウェイIIの2000ポンド爆弾バージョン。


4TFW/335TFS“CHIEFS“
(第4戦闘航空団第335戦術戦闘飛行隊)
ビューロシリアルナンバー:89-0487
パイロット:リチャード・ベネット大尉
WSO:ダニエル・ベーカー大尉
兵装:GBU-10ペイブウェイIIレーザー誘導2000ポンド爆弾



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